■
・〝衛宮士郎〟
鈴の父親の方。時空管理局所属、ランクBの凡庸な近代ベルカ式魔導師。享年25歳。
地球と酷似した世界、第139管理世界出身。
幼少時、超々巨大魔力炉『サーベラス』の暴走により身寄りを無くす。その後、この世界のフリーランス魔導師の衛宮切嗣に拾われ、管理局魔導師を志す。
幼なじみの同じ管理局魔導師である遠坂凛と結婚。母親の名と同じ響きを持つ鈴という子供を授かる。
しかし新暦71年、ロストロギア『ゴールド・ヘックス』を巡る次元間戦争、通称G・H戦争の第三次決戦中、巻き込まれた民間人の子供を救うために、妻共々死亡。鈴は、その時の子供から二人の遺品――デバイスを受け取った。
正義感が異常なまでに強く、そのために瀕死の重傷を負ったことも少なくない。そういう性格故か、妻以外の人間には疎まれていたようだ。
使用デバイスはストレージタイプ、『ファンタズム・ハート』。しかし、ストレージタイプというのはあくまで管理局の分類である。そして、刀剣型のストレージデバイス。しかし前者と違って、これは管理局から支給される至って凡庸なデバイス。独自にチューンを施していたようである。
技術共に水準並で、ランクもBだが、実際はAAAランクに肉薄する強さを持つという。だが、その事は管理局側に隠していた。
バリアジャケットは紅。
・『ファンタズム・ハート(F・H)』
分類上で言えば、ストレージデバイス。しかし、どちらかというと、その特性はユニゾンデバイスに近いかも知れない。
この世で二機しか存在しないFシリーズの一つ。遠坂凛がどこからか調達してチューンした。
F・Hは術者と融合し、状況に合わせて身体構造を組み替えるという特異なデバイスである。術者の身体と融合し、一時的に術者の身体構造を機械に組み替える。つまり魔法による強化とは別に、物理的に身体機能を押し上げるシステム。言うなれば、|浸食型《イロウジョン》デバイス。
その複雑な機構故、AIを積むことは不可能とされている。ただ、厳密に言えば、身体・戦闘記録・癖・DNA・精神の動き・脳波などの登録者から転写されたパーソナルデータ。それが疑似AIとして機能するので、自分そのものがAIと言えなくもない。それ故に、登録された人間しか使用不可能である。
その性質から、危険性は高く、一歩間違えれば心臓が止まり死ぬ。そうでなくとも長時間起動させていると、その分、浸食は早まる。完全に浸食された身体部分は、完全に機械化する。
仮に、衛宮士郎が新暦71年の戦争で戦死せずとも、同じような状況で使い続ければ、あと五年も猶予は無かっただろう。
■
ちなみにF・Hについては次の番外編で少し触れますー。
「これどう見ても衛宮士郎じゃねぇよwwwww」というのは却下で。そんなの俺が一番知ってるわ……
FIXはとりあえず俺が飽きるまで続く予定です。
……たまにはSS以外も書かないとモチベが持たないんすよー
PR